去る8月26日はOld Mini誕生からちょーど50周年だそうな。そんな記念すべき日に、異色のコンセプトカーが登場しました。名前はMINI Coupe Concept。R50/53のコンバチモデルが登場したあたりからずーっと『MINI Speedstar』と噂されていた1台ですね。まずはプレスリリースから。
凝縮されたドライビング・プレジャー:
MINI Coupe Concept
MINIブランドが記念すべき生誕の日を迎えました。今からちょうど50年前の1959年8月26日、Miniが初めて公式の場で披露されました。そしてその日からMINIブランドの今日に至るまでのサクセス・ストーリーが始まりました。そしてMini初公開の日と同日の2009年8月26日、ブランドの伝統をそのままに、MINIは新しいコンセプト・モデルを公開することで新たな未来を切り拓きます。
MINI Coupe Conceptは、MINIブランドの未来へ向けた展望を提示します。MINI Coupe Conceptは、MINIのデザインのコンセプトを表現し、デザイナーがMINIの基本的な価値に新たな息吹を与える力を持つことを表現した一台です。
この妥協のないスポーティな2シーターのコンセプト・カーは、2009年9月17日から9月27日にかけて開催されるフランクフルト・モーターショーで世界初公開される予定です。このクルマの公開によってMINIブランドは、MINIのモデル・ファミリーが今後どのように展開されるかについて、魅力あふれるビジョンを提示します。このコンセプト・モデルのヒントになったものは、これまでと同様に、各モデルに共通するMINI最大の魅力である走りの愉しさでした。MINI Coupe Conceptは、あらゆる面でドライバーにわくわくさせる体験をもたらし、ひとつひとつの旅を感動的な体験に変えることを運命付けられた、理想的なクルマです。
MINI Coupe Conceptは、スポーティで冒険的なスタイルの走りを実現するために、多彩な特徴を備えています。このクルマは座席数を2座に制限し、軽量構造を一貫して追求することによって、アクティブでダイナミックなクーペに求められる条件のすべてを満たしています。コンパクトなサイズ、完璧な前後重量配分、低重心設計によって、MINI特有の俊敏な走りをかつてないレベルに高めるための最高の条件を整えています。
MINI Coupe Conceptは、そのデザインだけを見ても、ドライバーをわくわくさせるような、真のドライビング・プレジャーを追求したクルマであることが表現されています。ダイナミックなプロポーションと躍動的なデザインは、誰もがステアリングを握って走りたい、という欲求に駆られるものです。しかも、これまでとはまったく違うスポーティなスタイルは、MINIブランドの魅力そのものを純粋な形で表現しています。
MINI Coupe Concept:積極的に走りを楽しめるモビリティへの招待
MINIモデル・ファミリーの発展とともに、MINIブランドに対する人気も絶えず右肩上がりを続けてきました。MINIは、都市の移動手段という枠組みを越えてその舞台をさらに広げることで、新たなターゲット・グループを獲得してきました。そしてMINIは、どのような状況でも、心の底から走りを愉しみたいと考える人のための移動手段として、スポーティで俊敏なハンドリングや見間違えることのないユニークなスタイルを確立したクルマとなりました。
現在MINIファミリーにラインナップされているモデルは、いずれもさまざまな要求に応えることができます。MINI、MINI Clubman、MINI Convertibleは、それぞれの個性的なキャラクターによって、MINIブランド特有のユニークな走りを体験できるクルマたちです。そしてMINI Coupe Concept、このクルマは乗る人に最も強く凝縮されたドライビング・プレジャーをもたらします。この2シーター・モデルはその徹底した軽量構造によって、俊敏な走りと、他では考えられないほどの効率性を実現しています。それだけでなく、低く流れるルーフ・ライン、その後端部に装着された精緻なスポイラー・エッジ、空力特性を強化するために採用されたさまざまなパーツは、このコンセプト・カーの優れたパフォーマンスをさらに高い水準へと押し上げます。MINI Coupe Concept には、そのデザインも、高性能のドライブトレイン・テクノロジーも、あらゆるものがプレミアム・セグメントにおけるコンパクト・スポーツカーとしての理想的な条件を揃えています。
この2 シーター・モデルは、現行MINIの中で最もパワフルなエンジンを搭載できるように設計されています。MINI John Cooper Worksから受け継いだ1.6リッター・ツインスクロール・ターボ・エンジンを搭載したことで、このMINI Coupe Conceptは傑出したパフォーマンスを発揮します。最高出力155kW(211ps)、最大トルク260Nmを発揮し、オーバーブーストを使えば一時的に最大トルクが280Nmに達します。その上このMINI Coupe Conceptには、このユニークなパワー・ユニットを搭載したMINI John Cooper Works の優れたパフォーマンスを凌ぐために、あらゆる特徴が組み込まれています。
もちろん、このコンセプト・カーにはBMWグループの研究開発戦略であるエフィシエント・ダイナミクスによるさまざまな技術も盛り込まれています。「より少ない燃料で、より大きなドライビング・プレジャーを」― MINIブランドではより魅力的に「MINIMALISM(ミニマリズム)」と表現しているこの哲学から生まれたクルマが、MINI Coupe Concept です。
MINI の50年:未来を見据えていたからこそ迎えられたこの記念の日
クラシックMiniの登場から50年を経た現在、どこへ行ってもユニークな魅力をふりまくMINIモデル・ファミリーの活躍に支えられ、MINIは従来にも増して高い人気を得るブランドになりました。そして記念すべき今年、MINIブランドは明るい未来を確かなものにするため、このユニークな伝統と大きな実績を残した現行のモデル・ファミリーに、さらなる創造性と画期的テクノロジーを組み込みました。
MINI Coupe Conceptは、MINIブランドが現在も開発し続けている中で造り出された、さらなるマイルストーンと言うべきクルマです。このクルマはMINIの基本的な強みを活かし、最新技術と画期的なボディ・コンセプトを採り入れることで、これまでに見られなかった新たな基準を打ち立てる一台です。このためMINI Coupe Conceptには、既存のモデル・ファミリーをさらに個性的に仕立て上げる新たな特徴が数多く盛り込まれています。
エクステリア・デザイン:伝統的なMINI の外観と個性的なキャラクター
MINI Coupe Conceptは、初期のクラシックMiniと、はるか未来のMINIブランドとの架け橋となるボディ・デザインが与えられており、MINIというクルマが生まれながらにして備えるユニークなキャラクターだけでなく、MINIファミリーの完全な一員であることを強調する存在です。人々の心に訴えかける個性的なデザインは、見る者にスリリングな走りに対する期待感を抱かせます。
とりわけフロント・エンドにはMINI特有の象徴的なデザイン要素やMINIならではのスタイルを数多く組み込み、これらが一体となって、MINIファミリーの他のモデルとの強い類似性を形作っています。また、MINI Coupe Conceptの個性的なルックスは、サイド・ビューやリア・エンドのデザインにも表れています。
このユニークな2 シーターのコンセプト・カーは、全長3,714mm、全幅1,683mm、全高1,356mm です。こうしたサイズや全体から漂わせるスポーティなプロポーションだけを見ても、MINI Coupe Conceptは生まれながらにしてコンパクトで屈強なスポーツ・マシンとして傑出しているクルマであることがわかります。
極めてスポーティなスタイルの、典型的なMINI
この新しいコンセプト・カーの特徴的なデザインによるフロント・エンドは、MINI の4シーター・モデルから受け継いでいます。滑らかでバランスの取れたエンジン・フードの輪郭は幅の広さと丸みを強調し、大きなヘッドライト、MINIらしさを表現するラジエター・グリル、大きなロワー・エア・インテークが特徴的です。これらのいずれもが、MINIの各モデルと同様のユニークなルックスと開放感、MINI特有の魅力をもたらす特徴です。フロント・ウインドウを他のモデルよりも強く傾斜させたことで、これまで以上に印象的で躍動感あふれるルックスとなりました。そして低く流れるようなボディは、このMINI Coupe Concept が傑出したパフォーマンス・カーであることをはっきりと主張しています。
六角形のラジエター・グリルと大径の丸型ヘッドライトは、MINIのデザインの最大の特徴です。これらによってMINI Coupe Conceptは、クラシックMiniのフロント・ビューを最新の手法で表現し直しています。ターン・インジケーターはヘッドライトに内蔵され、その下に取り付けられたポジション・ライトとフォグ・ランプの周りは、画期的な3次元デザインが施されています。フロントのエア・ダムはこれまで以上にワイドで、このコンセプト・カーのスポーティなルックスを強調し、見る者の視線を集めるデザインとなっています。
MINI Coupe Conceptのクローム製ラジエター・グリルはMINI Cooper Sと同じものですが、グリル内側のバーにはボディ・カラーと同じ色があしらわれて、MINI ファミリーの他のモデルとの違いをひと目で区別するための目印となっています。エンジン・フード上にはラジエター・グリルまで2 本のストライプが伸び、よりスポーティでダイナミックな印象をもたらしています。
エンジン・フードの躍動的な曲線とスタイリッシュな開口部の形状は、その内側にあるエンジンのパワーを証明するものです。こうした特徴を備えたエンジン・フードは、MINIファミリーの中でも特にパワーに優れたいくつかのモデルとも共通したデザインになっています。
スポーティな存在感を示す個性的なルーフ・ライン
MINI Coupe Conceptのサイド・ビューにも、MINIファミリーならではの特徴が表現されています。これに新たなデザイン上の特徴を加えたことで、全体的なルックスをさらに魅力的にしています。例えばフロントのサイド・パネルはMINI Convertibleのものをそのまま利用しています。もう1つのMINIならではの特徴で、エンジン・フードからフロント・サイド・ターン・インジケーターの縁を斜めに通るボディの接合部はMINI Cooper S のスタイルを踏襲しており、この歴史的なルーツとなったモデルともはっきり区別をつける目印となります。この部分は、クラシックMiniではボディの溶接箇所でした。
こうした各種の特徴によって完成された親しみやすいデザインは、まったく新しいデザインによって流れるようなルーフ・ラインへと続く鋭角的なAピラーとの間に魅力的なコントラストを生んでいます。
大径ホイールと高いウエストラインは、MINIやMINI Clubman、MINI Convertibleと同様にパワフルでスポーティな印象をもたらす外観上の特徴のひとつです。コンパクトな外観を強調するため、ボディにはロワー・セクションに沿ってブラックのストリップがあしらわれ、また前後のショート・オーバーハングはこのクルマが生まれながらにして備えるスポーツ性を際立たせており、ひと目でMINI特有のゴーカート・フィーリングを感じさせます。
MINI Coupe Conceptでは、ユニークなルーフ・ラインの曲線によって、こうした特徴のすべてにいっそう強い説得力を加えています。例えば、「グリーンハウス」と呼ばれるガラスで囲まれたパッセンジャー・セルは、MINIの通常のモデルよりも低くダイナミックなデザインとなっています。
MINI Coupe Conceptのもうひとつの特徴は、ルーフ・ラインへと緩やかに溶け込み、他のモデルよりも急な傾斜がつけられたフロント・ウインドウです。運転席と助手席の頭上を通過したルーフ・ラインは、リアに差し掛かるとCピラーへと流れます。こうした輪郭を備えたルーフは、これまでのMINIには見られなかったブリッジ状のデザインとなりました。こうしたデザインにより、Cピラーやパッセンジャー・セル上側の構造部とともにリアの強固なフレームを作り上げています。
Cピラーにはボディ構造部の強度とねじれ剛性の高さを視覚的に表現しており、安全性を提供するだけでなく、高速走行中にはMINIらしい俊敏な走りをもたらします。パワフルさを表現するデザインのCピラーは、見る者の目線をリア・エンドへ導きます。サイド・ビューではリアに向けて幅が広がるルーフ・ラインと、MINI特有の緩やかな角度で上昇するウエストラインによって、力強いウェッジ・シェイプを形作っています。
MINI Coupe Conceptは、こうした数々の特徴によってひと目見ただけで前へ前へと進もうとする印象を与えます。しかも、止まっているときでさえも、見る者にパワーと精悍さを伝えます。このように、MINI Coupe Conceptはそのデザインに最高水準のスポーツ性を表現しているのです。
ルーフ・スポイラーとリアのスポイラー・エッジによる目の覚めるような
ライン、スムーズな空気の流れ
MINI Coupe Conceptのリア・エンドのデザインは、運動性能と効率性の両面から求められる空気の流れの最適化を目指したものです。MINIの基本となる「形態は機能に従う」という原則や、ボディ各部のデザインとルックスは、このクルマの個性的な特徴と高い品質を余すところなく反映しています。こうしたデザインによって、MINI Coupe Concept は見るものを納得させ、信頼を置くことのできる手法によって、スポーティな潜在性能を証明しています。
Cピラーと同じ高さにウイングを備えたリア・スポイラーも、空気の流れを効率的にリア・エンドへ導くことに貢献します。この大型の空力パーツはルーフの左右全体に広がり、リア・アクスルに作用するダウンフォースを高める働きをします。
エレガントに傾斜するリア・ウインドウは、短くわずかに突出するクーペ特有のデザインのリア・エンドに溶け込みます。このリア・エンドのデザインも、空力性能に悪影響を及ぼす乱流を抑制し、空気の流れを最適化させることが最も大きな目的でした。リア・パネルに組み込まれたエア・スポイラーの断面をシャープでクリアなデザインとした理由もここにあります。
リア・エア・スポイラー下側のデザインと外観は、MINI ブランドならではの哲学に基づいたものです。平行に流れる左右のラインはこのクルマの幅を広く見せます。カスケード・スタイルで最上部から下へ向かうにつれて徐々に幅を広げるデザインは、独特の4つのホイールに乗ったスタイルの力強さを際立たせます。
テール・ライト・クラスターは垂直に配列され、やはりMINI特有の特徴となるクローム製のワイド・フレームが囲んでいます。リアのエア・ダムには2分割型のディフューザーが組み込まれているため、フロア下を流れる空気は渦を生じさせることなくスムーズに流れます。
見事なまでの機能性:大きく開くテールゲート、大容量のラゲッジ・スペース
MINI Coupe Conceptのもうひとつの大きな特徴は、テールゲートです。意図的にリア・シートを設けなかったことによって、このユニークな2シーターのコンセプト・カーにはあらゆる荷物を積み込むことができる大きな空間を用意しました。
ラゲッジ・スペースの容量は250リッターです。大きな空間を便利に活用できるように、MINI Coupe Conceptには大きく開く大型のテールゲートが装備されています。ルーフ・スポイラー上部にヒンジを持つテールゲートは、リア・ウインドウとともに上へ開き、シートの背後に広がる大きなラゲッジ・スペースへ簡単に荷物を出し入れすることができます。また開口部の下部を低く設計したことで、大きくて重い荷物の積み下ろしも簡単にできます。
大型テールゲートを持つリア・エンドは、MINIらではの機能的デザインの一例です。このクルマのコンセプトによって用意されたあらゆる選択肢は、綿密に考案された手法と優れた全体のバランスによって最高のレベルに仕上げられています。こうした原則は、かねてからMINIブランドの既存のモデルを通じて高い評価を受けてきました。例えば、MINI Convertible のイージー・ロード機能は、このモデルの機能性の高さに大きく貢献しました。このセグメントでは例のない各種の画期的な装備品はその成果であり、MINIブランドのプレミアムなキャラクターをいっそう強めています。
MINI Coupe Concept では、この哲学がさらに大きな空間と実用性を提供するもうひとつの独自の特徴に表れています。パッセンジャー・コンパートメントとラゲッジ・スペースの間のバルクヘッドには、ロック付きの開口部が設けられています。このような構造のスルー・ローディング機能は、2シーター・クーペでは非常に珍しいものです。この機能によって、走行中でもラゲッジ・スペースに積み込んだドライバーや助手席乗員の荷物を取り出すことができます。この機能があれば、飲み物や音楽CD、地図などを入れたバッグを安全に収納できると同時に、これらをいつでも簡単に取り出すこともできます。
インテリア:独自のカラーと素材でスポーツ・カーの雰囲気を演出
MINI Coupe Conceptは、コンパクト・スポーツカーに対するあこがれとわくわくするような俊敏性を一体化したクルマです。同時にこのコンセプト・カーは、乗る人の独自のスタイルとMINIならではのスタイルを1台で表現します。このクルマの全体的なコンセプトは、密度の高い最高水準のドライビング・プレジャーをもたらすことを目指して設計されました。このことは、魅力的でスポーティなルックス、誰からも親しまれるエクステリアばかりでなく、アクティブな走りのためのインテリアにも表れています。
ドライバーと同乗者が乗りやすいように、ドアは大きく開きます。室内に乗り込むと、スポーツ・シートが迎えます。このシートには、高速コーナーでも乗る人の姿勢を確実に支えることができるようにデザインされたサイド・サポートが備えられています。3本スポーク・デザインのスポーツ・レザー・ステアリング・ホイールには、マルチファンクション・スイッチが組み込まれており、コーナーを正確にトレースしながらオーディオや通信機能を簡単に操作することができます。その他の操作系エレメントもすべて、人間工学に基づいて使用する頻度を考慮してダッシュボード上に配置されています。
コックピット、ダッシュボード、センター・コンソールも、MINI特有の専用デザインで構成されています。左右に大きく伸びる水平ラインと左右に離されて配置されたエア吹き出し口は、ダッシュボードの幅の広さを強調します。広々とした室内空間と細身のセンター・コンソールによって、ドライバーと同乗者の足元の空間も最大限まで確保しています。MINI特有のデザインによるドア内側の構造にも新たな表現が加えられ、楕円形のエレメントがドアに埋め込まれています。
ステアリング・ホイールの奥には大型のタコメーターが装備されています。一方、スピード・メーターはダッシュボードのセンター・メーターに組み込まれています。「センター・スピード・メーター」として知られるこの丸型メーターには、オーディオ・システムや、オプション装備品のエンターテインメント機能、ナビゲーション機能も組み込まれます。
タコメーターの左右にはクロノスイス製の時計が2 個装備されています。これは初期のMINIコンセプト・カーと密接なつながりを持つもので、アナログ時代に活躍したクラシックMiniと、デジタル時代を走る現在のMINIとの間に存在する隔たりを埋めるものです。片方の時計はラップタイム計測専用のストップウォッチで、もうひとつはクラシックなスタイルで時刻を表示するためのものです。
MINI Coupe Conceptの室内に用いられたカラーと素材は、このクルマのクラシックなスポーツ性を象徴的に表現しています。この比類なき2シーター・モデルのダッシュボードとルーフ・ライニングは、ドライバーが走行状況や運転に不可欠な条件に集中するための落ち着いた空間を演出するためにブラックで統一されています。カーボン製インテリア・トリム・ストリップと一体化されたブラックのトリム・バーは、こうした無駄のないルックスをさらに際立てます。
新たなゴーカート・フィーリングをもたらした軽量構造と最先端のサスペン
ション
MINI Coupe Conceptは紛れもないMINIであり、紛れもないスポーツ・カーです。この組み合わせによる特別な魅力は、現行の市販モデルに搭載されているドライブトレインとサスペンション・テクノロジーに、このコンセプト・カーならではのさまざまな特徴を組み合わせた成果です。
MINI、MINI Clubman、MINI Convertibleは、そのデザイン性に加え、俊敏性とドライビング・プレジャーの面でもセグメントの基準を確立しました。パワフルなエンジンとサスペンション・テクノロジーは、スモール・カーのセグメントの中でも傑出しており、真のMINI ならではの走りを実現しています。前輪駆動方式、4輪すべてに装着された優れた制動力のディスク・ブレーキ、マクファーソン式スプリング・ストラットによるフロント・アクスル、前後方向アームとアンチ・ロール・バーを装備したセンター・ガイド式リア・アクスルは、他では体験できないような安全で俊敏なハンドリングの基礎を形成しています。
車速に応じてアシスト量を調節する機能を内蔵した電動パワー・ステアリング(EPS)は、急なカーブでも理想的なラインを走行することを可能にし、路面や走行状況にかかわらず、ドライバーに絶えず的確なフィードバックを送ります。このステアリング・システムは、ステアリングを操作するときにのみアシストを行うことで、効率性を最大限まで高めています。
MINI Coupe Conceptには、ドライブトレインやサスペンションがもたらすゴーカート・フィーリングをさらに高い水準に高めるための、理想的な条件が揃っています。このコンセプト・カーの構造部は軽量構造コンセプトに従って設計されており、俊敏な走りにふさわしい軽さも特徴です。これを示すひとつの例が、アルミ製のルーフです。このルーフが車全体を理想的なレベルまで軽くすることに貢献するとともに、重心を低くすることでボディの揺れを大幅に抑え、走行中の挙動を最適化します。
車両の軽さは効率性の高さを意味します。このためMINI Coupe Conceptは、現代における重要なサインとして、燃料消費量やCO2排出量を最小限まで抑えることと豊かなドライビング・プレジャーとを同時に実現するための選択肢を提案しています。
伝統的な価値、現代的な特質、常に進化を続けるコンセプト
モータースポーツでの成功と最高水準の俊敏なハンドリングは、50年にわたるMINIの歴史の中でもっとも大きな要素です。いずれも、現在も続くこの小さなプレミアム・カーの根強い人気に貢献しています。
3度にわたるモンテカルロ・ラリー総合優勝の実力と、突出したドライビング・プレジャーのコンセプトは、このクルマのゴーカート・フィーリングに表れています。今も昔も変わらないこのフィーリングが、このスモール・コンパクトカーのスポーティな潜在能力を裏付けています。このため50周年記念にあたる今年は、妥協のないアクティブなスポーツ・カーに対するひとつのビジョンとしてMINIのクーペ・モデルを公開するにはまたとない機会と捉えています。
2001年のMINIブランドの市場再導入の前に公開されたあるコンセプト・カーは、MINIのデザイナーがこの哲学に絶えず新たな創造性を注いできたことを証明しています。それが1997年に公開されたMINIコンセプト・モンテカルロでした。このクルマは、最高出力160psのエンジンをミッドシップに搭載したものでした。このクルマのデザインを見ると、後に発売されるMINI の初代モデルにも採り入れられたさまざまな特徴をうかがうことができます。前後のショート・オーバーハング、丸型ヘッドライト、新たなスタイルの六角形ラジエター・グリルは、後の市販モデルに採用される重要なデザイン要素の未来図といえるものでした。パワフルなボディにモータースポーツへの傾倒を表現したMINIコンセプト・モンテカルロは、このブランドがラリーの舞台で成功を納めてきた歴史を示す証でもありました。
このコンセプト・カーが備えていた勇敢で誰からも親しまれる外観を受け継いだMINI Coupe Concept のデザインは、MINIブランドの過去、現在、未来を結ぶものです。MINIブランドの伝統的価値を受け継ぎ、先進のテクノロジーを組み合わせたことで、MINIモデルが今後どのように発展して行くのかということについての展望を魅力的に示しています。
MINI は、MINIのユニークなキャラクターと伝統的なデザインの特徴を結びつけることで新たなターゲット・グループのニーズや要望に応えようとしています。MINI Coupe Concept は、MINIならではのスタイルとドライビング・プレジャー、そしてそれによって実現するわくわくするようなライフスタイル、上質のクオリティに心を躍らせるドライバーに向けた一台です。それと同時に、MINI のスポーティな走りをさらに高い水準まで追求した一台でもあるのです。
プレスリリースを読む限り、エンジン・足回り関係はベースとなったハッチ&コンバチのJohn Cooper Worksモデルに準じたモノになっている模様。大きく異なるのは(当然ながら)2シーター化されていることと、ボディのしつらえですね。特にルーフ部に関してはアルミ製で出来ており、さらには空力も考慮された形状になっていることから、ハッチモデルより一段と性能がアップしていることは容易に想像できます。さらに特質すべき点は、荷室と客室の間にバルクヘッドが設けられている点。以前発売された限定車『MINI JCW GP Kit』は2シーター化された際、荷室と客室の間は単なるバー1本を設置しただけでしたが、こちらは完全に仕切られているため、安全性とボディ剛性どちらも期待できます。(って、JCW GPみたいに「あれは単なる仕切り板です」って話かもだけど)
室内はほぼ現行ラインナップに準じた作り。プレスリリース内で触れられている、センターメーター左右に設置された時計はあくまでもコンセプトカー向け装備のような気がします。シートのカラーや素材もコンセプトカー用か?でも逆にこれらの特徴がクーペ専用で用意されるというのもアリかもしれませんね。
というか、よーやく本題。
噂のモデルがようやく登場!という感じなんですけど、どーも実物を見ると…なんだか微妙。目が慣れていないだけなのか、それとも本当に不細工なのか、こればっかりは自分でもよくわからんレベルなんですけど…。ちなみに先日記事にしたR56乗りの友人に写真を見せたところ私と同様に『うーーーーん、何か微妙。。。』という返答でした。NEW MINI至上一番性能が高いはずなんだろうけど、じゃあ魅力的か?と問われると…うーーん。。。このルーフの形があまりに異様に見えるのが原因なのかしら。おそらくこのクーペとともにロードスターもデビューするでしょうからそちらに期待か。
それよりも、個人的には今回のフランクフルトショーにはMINI SAVの市販版=MINI Crossmanが出品されると思っていただけにちょっとサプライズ。なぜクーペが先に出たの?と思いますが、おそらく最近の世界同時不況に照らし合わせ、大柄でおそらく高価なSAVよりも現行モデルの派生型で(いちおー)小型なコッチを先に出して将来の顧客をつなぎ止めておこうという方針なんでしょうかね。クーペの方が容易に量産体制に入れるのは確かだろうし。
話を戻す。これだけの完成度であれば本当に市販されるのは目前でしょうかね?価格的にもフツーに考えりゃハッチとコンバチの間ぐらいになるでしょうし。ま、それなりに…売れそう。MINIの外観よりも走行性能に惚れ込んだ人なら絶対に買い!かも。個人的にはどんどんバリエーションが増えるというのは歓迎なんだけど、あまりに増えすぎてそれぞれのバリエーションが個々に持つ魅力が先細りしちゃうんじゃないかとも思えて、ちょっと嫌だなぁ。
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