KONI FSD

以前のKONI FSDに関する記事はこちら

いつもお世話になっているreal directionさんのCOOPER SデモカーにKONI FSDを装着したという知らせを受けたので、これは良い機会と思い早速試乗して来ました。ダンパーの説明は以前の記事を読んでもらうとして、今回は乗ってみた感想を中心にレポートしてみたいと思います。

さて、今回試乗したCOOPER Sはreal directionのデモカーですので基本スペックはrdさんのWebSiteで確認して頂ければ。ちなみに足回りに関しては、各ブッシュがMy MINIと同じくPowerFlexのウレタンブッシュが導入されている他、タイヤはBridgestone POTENZA RE-01R、ホイールはADVAN AVS MODEL T6が装着されている、至って一般的な組み合わせになっています。
KONI FSDは標準仕様としてノーマルスプリングの使用が推奨されていますが、ノーマルスプリングを入れると車高がノーマルと全く変わりない状態になります。そこでrdさんではMiniManiaのダウンスプリングと組み合わせて使用したとのことです。MiniManiaのダウンスプリングは純正ダンパーとの組み合わせでなかなか良いマッチングを発揮しており、ダウン量も20mm〜30mm位確保されているそうです。

さて、乗ってみた感想。

結論から言うと、乗り心地がとても良いです。今まで色々なダンパーが入ったMINIを乗って来た中で、乗り心地の点で一番私の感覚にマッチしたのがMU後MINI純正足回りだったのですが、このKONI FSDはそれよりも良いです。rdのデモカーは前出の通り足回り随所にウレタンブッシュを組み込んでいるので基本的に街乗りでの乗り心地は固い感じになるのですが、KONI FSDとの組み合わせだと嫌な突き上げ感は皆無ですし、終始フラット感がかなり出ていてすんごい快適です。特に驚いたのが、路面のギャップが大きくても姿勢を崩さないところ。高架の継ぎ目やマンホールのフタのような大きな段差でもうまくこなしてくれるところに非常に好感が持てます。

残念ながら街乗りしかしていないのでいいペースで走らせることは出来なかったのですが、街乗りがメインのオーナーには打ってつけのダンパーであることは間違いありません。ただし、RE-01Rとの組み合わせはちょっとタイヤが勝ちすぎている印象がありました。タイヤはRE-01Rのようなスポーツ系タイヤでは無く、コンフォート系のタイヤにすると非常に良いマッチングなのではないかと思います。

ひとつだけマイナスポイントを挙げるとすると、やはり峠やサーキットのようなスポーツ走行にはあまり向かない印象が捨て切れません。このKONI FSDとMiniManiaダウンスプリングの組み合わせでは車高やバネレート、減衰力が走りに振ったスペックではありませんし、乗り心地重視の印象ですから…本気で走る方にはあまりマッチしないでしょう。まぁそんな方はこのダンパーをチョイスしないと思いますが(汗)ただし、決して安定性が悪いという感じではありませんので、たまーにワインディングを走る程度であればなかなか気持ちよい走りは出来ると思います。

real direction COOPER S

この商品に関してreal directionさんのコメントでは『現在ノーマルのダンパーを装着していて乗り心地を改善したい方、もしくは3年程度MINIに乗っていて足回り一式をリフレッシュしたいと考えている方にオススメ』とありますが、私も同感です。MU後のMINIは乗り心地の面でかなり性能が上がっていますが、前期型のMINIは決して乗り心地が良いとは言えないので…『どうにかしたい!』と思っている方には絶対にオススメします。性能から見てKONI FSDの120,750円(rd価格)というプライスは絶対にお得です!同価格帯のダンパーキットより品質は上だと思います。

なお、これだけは言っておきたいのですが…初期型のMINIでそろそろダンパーを交換したい…と考えられている方は是非一緒にブッシュ・マウント類の交換もオススメします。総走行距離にもよりますが、もし総走行距離が多ければブッシュ類が劣化している可能性があり、足回りを新しいものに交換しても効果が減少する可能性があります。人体で例えれば関節が弱っているのに筋肉を強化するのと同じことですから。

この場を借りて、このような機会を用意してくださったreal directionさんに感謝申し上げます。