R56 外

前回の続き。BMWに修理に行った際、駐車場に停まっていたのは新型MINI COOPERじゃあありませんか。全国で何カ所かには試乗車が用意されているとは聞いていましたが…まさかここにあったとは。でももうほとんどの拠点に用意されているようですね。ってことで、1時間借り出してひとり運転してみることにw

まず外観から。わかる人にはすぐ『あ!新型だ!』とわかりますが、やっぱりこうして見てみるとあんまり差はないのかなぁ。ボディカラーは昔から用意されているシルバーでホイールも7穴なのが余計に代わり映えしないのかもしれません。余談ながら、この7穴は新型には設定されていません。でもやっぱりこのホイールはかっこいいと思うんだけどなぁ。

内装

さて、内装です。インパネの造形がかなり変わっているので外観よりも新鮮さを覚えます。各部操作してみると意外や意外、旧型とは大きく異なった上質感があります。ただ、やっぱりセンターコンソールはかっこ悪いです。しかも社外品が装備出来ないのって結構嫌悪感ですねぇ。

メーター

内装の中で一番目立つセンターメーターですが、新型はかなり大型化されています。また、オーディオの液晶表示部が移設されたことで、今までとは大きく異なった印象です。ちなみに操作感はあんまりよくありません。ボタンの数は増えていないんでしょうけど、どこに何があるのか、何の機能が割り振られているのかがわからず、オーディオ操作もちょっと戸惑う場面が。ただし、BMWと同じくこの液晶でOBCや各種設定が出来るようになっているのは良いと思います。

ウィンカーレバー

運転してみて一番最初に驚いたのが、このウィンカーレバーでしょうか。今までのモノと違い、こちらは最近の輸入車が採用しているスイッチタイプのものになっています。車線変更時の一時的な点滅操作は今までと同じくちょっと操作すればOKですが、交差点の右左折等時の操作に関して、旧型なら曲がりきったところでレバーが勝手に戻ってくれますが、こちらはグッと押し込むと即座に戻り→旋回終了時に勝手に点滅が消えるタイプ(説明しづらいw)です。慣れればなんてことはないでしょうが、最初は『あれ?ウィンカー戻ってくるんだけど!』と焦る。パドル操作は今まで通り。

トグルスイッチ

旧型と同じく、各種操作の一部はトグル型になっています。新型の場合、天井にもトグルスイッチがあり、室内ランプはここで操作するようになっています。これが意外にも不便で、後ろに座った際に室内ランプが操作できません。しかも手が届く範囲じゃあないので操作するには背伸びしなきゃいけません。これは×です。

ちなみに、内装でもうひとつ×つけるとしたら、ハザードスイッチの位置でしょうか。日本国内、特に首都圏で運転する際には使用頻度が高くなるハザードですが、新型はセンターメーターの上にあります。これがまた押しづらい位置!今まで以上に遠くなってしまったので不便です。もちろんのこと、My MINIに装着しているもののようなオンボード設置カーナビはNGでしょう。

キー

スタートボタン

キーはこんな形に。不思議な感覚です。てっきりスマートエントリーキーなのかと思ったら、そうじゃありませんでしたwエンジンをかける時はブレーキを踏みスタートボタンを押すだけ。無駄にスターターを回すことがなくなるからメーカーの都合からしてみると良い装備なのかもしれませんが、すぐ飽きそうなギミック。

ミラー

ミラーは左右で湾曲率が変わっているタイプに変更。確かにこのタイプは死角が減るのは確かなんですが、意外と見づらいのが玉に瑕。距離感のつかみ方が難しいんですよねぇ。。。普通のタイプも用意して欲しいなぁ。

シート

非スポーツシートになのでサポート性は悪いですが、座り心地はそれなりに良いシートです。ただ、やっぱりスポーツシートに慣れた体には物足りない気がします。座面が大きくなっているらしいですが、大きさに関してはさほど差を感じられませんでした。座って適正ポジションを取りあたりを眺めてみると、その姿はほぼ先代と大差無かったのが印象的でした。ただフロントウィンドウがちょっと狭い気もしましたが。

さて、これらよりよっぽど大事な走行性能の方を。こちらは先代のイメージは微塵も感じさせられませんでした。注目のエンジンは意外とパワフルで先代と大差が無いスペックとは思えません。燃費もOBC読みでそれなりの数値をたたき出していたのも注目。やっぱりBMWのお家芸・バルブトロニック様々?ただしエンジンの音は大きめです。回すとうるさい(言い換えれば勇ましい)のは一緒でしたwでもアイドリング時の静粛性は上がっているんだよなぁ〜。振動も少ない方だし。

先代MINIでは散々問題になったCVTは6速オートマに変更。どんなもんか?と思ったらちゃんと走るじゃないですか。低速や変速時のギクシャク感もほぼなくイイ感じ。パドルも使いながら走るとパワフルなエンジンと相まってなかなか良いペースで走れます。COOPER捨てたもんじゃないですね!この感じなら進んでAT選びますね!

ただ、足回りに関しては正直×しかつけられない。硬くもなければ柔らかくもない中途半端な味付け。スタッドレスを履いているのを差し引いても、これはあんまり楽しくない。段差で揺さぶられる感覚はないですが、フラットでもないし、前後ピッチングが大きすぎ。ハンドル操作の反応に遅れて動き出すような感じはないのですが、ロールが多めになっているので飛ばす気にはなりません。先代初期型モデルのような切れ味の良いハンドリングはどこに行っちゃったのでしょうか??気になっていた電動パワステの方はそれほど違和感ない仕上がりでおおむね満足。でもハンドルの太さがずいぶん細くなったからか、握った感じにちょっと違和感。仕方ない。

総じて、これはMINIと言うより『MINIの外観をしたBMW』というイメージが残りました。各部に目をやるとコストダウンの陰も見え隠れするのは事実ですが、それよりも旧型よりも細かい箇所が進化・上質化しているのは間違いありません。乗り味はさらにBMWに近くなった印象。でもやっぱりそこには先代MINIで味わったあの感覚はありませんでした。万人向けのクルマになったんでしょうねぇ、きっと。

#余談ですが、各種警告音がかなーりかっこよくなっています。最初、シートベルト未装着警告音が何の警告音かわかりませんでした。バック時の警告音もハーモニー奏でてたりw