特選牛乳関東に戻ると、ひとつだけ困ることがある。

それはおいしい牛乳が飲めないこと。近所のスーパーで売られている牛乳はどれも廉価なものばかりでおいしくない。と、いうより関東の牛乳が不味い。酪農地帯で生を授かり地元で生産された良質乳による『牛乳英才教育』を受けてきた私にとって、日々関東のおいしくない牛乳を飲まされるのは拷問に近いものがある。…だから結局牛乳を飲まなくなる。でもやっぱり牛乳を飲まないと何か物足りないので、我慢しながらおいしくない牛乳を飲むしかない。しかも腹立たしいことに大抵牛乳のパッケージにはかわいらしいイラストが描かれているので、怒ろうにも怒れない。

何でこんなに関東の牛乳がおいしくないのか?という疑問が生まれるかと思いますが、それは北海道牛乳に比べ関東の牛乳がそれ程質が高くないことに起因しているのです。スーパーに並んでいる牛乳のパッケージを見ると、ちょっと高価な牛乳はよく『低温殺菌牛乳』という感じで殺菌に関してこだわりを見せているものがあります。この『殺菌』こそが牛乳の風味を左右する大きなファクターであるのです。簡単に言えば、殺菌は牛乳を熱して行うため、この殺菌工程が短く・なおかつ低温であればあるほど風味が落ちない。それを実現させるには、生乳の段階で菌を減らせばいいのです。菌が少なければ必要以上の殺菌を行う必要がなく、結果として風味を落とすことがないのです。

一般的に北海道の牛乳は、生乳段階の菌数が少ない『質の高い牛乳』であると言えます。それは、元々北海道東部(十勝・釧路・根室)の酪農産地は大規模消費地である関東への大量牛乳出荷を実現させるべく質の高い牛乳の生産が求められていたからです。昨今は物流が発展し低温のまま輸送出来る仕組みが完成しましたが、物流が今ほど整っていなかった過去は牛乳の劣化との勝負でした。その時の『質の向上』は今でも生きており、結果として北海道の牛乳は質が高いのです。逆に言えば、関東に近い産地の牛乳はそれ程菌の繁殖を意識しなくても良かったので、結果として北海道ほどの質の高さはありません。

じゃあ何でそんな関東の牛乳が駆逐されず今でも一般的に売られているのか?と言われると…それは様々な諸問題(大抵、権力に近いモノ)があるからなんですけどねw

で、最近好んでチョイスしているのは明治おいしい牛乳です。まだ北海道の最大手メーカー『よつ葉乳業』の牛乳ほどおいしいとは思えないのですが、大手乳業メーカーの牛乳の中ではこれが一番のベスト。類似(?)商品にどっかの韓タレが宣伝してる森永のおいしい牛乳というのがありますが、こちらは値段の割にそんなにおいしくない。メグミルクは雪印つながりということでチョイスもしない。雪印時代の牛乳もそれ程おいしくなかったしね。

そんな中、今注目したいのは、大手に追随するメーカーの牛乳。その中でも最近注目なのが『タカナシ乳業』の北海道牛乳です。このメーカーは私の地元でもちょっとした有名で、北海道・釧路で生産された牛乳を新鮮なまま販売しているメーカー。大手には真似出来ない小回りさが生きています。最近では、タカナシ乳業が扱う北海道牛乳の高品質さに目をつけたハーゲンダッツがアイスの原料乳として採用した実績もあります。

その中でも名称に『特選』とつく牛乳に大注目しています。『特選』という単語は好き勝手につけられるものではなく、全国飲用牛乳公正取引協議会という組織によって認定されなければつけられず、しかも基準が結構厳しいものなので、ごく一部の牛乳にしかつけられていません。北海道ではこの『特選』がついた牛乳は比較的容易に手に入れることが出来るのですが、残念なことに関東ではなかなか見つけられません。まぁ近所のスーパーの品揃えが悪いだけでしょうけど。

『北海道』『特選』…スーパーで見かけたら一度おためし下さい。濃厚なのにサラッとした飲み口がすんごくいいですよ。口当たり・風味が良いです。これを飲むと、比較的安い関東生産乳が飲めなくなること間違いなしです。

●タカナシ乳業